バーンアウト(燃え尽き症候群)

バーンアウト
(燃え尽き症候群)とは

バーンアウト(燃え尽き症候群)とはバーンアウト(燃え尽き症候群)とは、それまでモチベーションを高く保って仕事などに取り組んでいた人が、ある瞬間から突然やる気を失ってしまう状態のことを言います。努力に見合った結果が出なかったときや、逆に大きな目標を達成したことによって打ち込むことが無くなったときに、やる気を失うことが多いです。バーンアウト(燃え尽き症候群)は医学的には、うつ病の一種とされています。

バーンアウト
(燃え尽き症候群)の原因

バーンアウト(燃え尽き症候群)の原因は、一つのことに集中して頑張り過ぎることが挙げられます。頑張ることは悪いことではありませんが、自分の限界を超えて頑張り過ぎてしまうと、ストレスにより心も体も消耗してしまいます。頑張りが結果に結びつかなかった場合は、すぐにさらに頑張ろうとするのではなく、適度に息抜きを入れることが重要です。

バーンアウト
(燃え尽き症候群)の症状

バーンアウト(燃え尽き症候群)の症状は、以下のようなものが挙げられます。周囲の人で、以下のような急な変化が起こった場合は、バーンアウト(燃え尽き症候群)の可能性があります。

  • やる気が起きない
  • 朝起きられなくなる
  • お酒の量が増える
  • 人との関わりを避けるようになる
  • 会社に行きたくなくなる

バーンアウト前の兆候(前兆)

バーンアウト(燃え尽き症候群)を起こす要因には、個人要因と環境要因の2つがあります。

個人要因

バーンアウト(燃え尽き症候群)に陥りやすい人の特性として、「頑張り屋さん」と「完璧主義」が挙げられます。また、以下のような人は要注意です。

  • 求められる成果以上のものを出そうと仕事を頑張り続ける人
  • 顧客や同僚と深い関係性を築こうと努力する人

バーンアウトは自分の理想に届かなかったときに起こる恐れがあります。努力を継続している最中に、急にやる気が削がれたり、同僚の顔を見るのも嫌だと感じたりした場合は、バーンアウトの一歩手前に居るかもしれません。

環境要因

バーンアウト(燃え尽き症候群)を起こしやすい環境として、残業が多かったり、高いノルマを課せられていたりなど、「過重負担」の傾向がある仕事環境が挙げられます。また、プライベートで深刻な問題を抱えている場合も、バーンアウトに繋がるリスクがあります。

バーンアウトの治療

バーンアウト(燃え尽き症候群)の治療は、休息と薬物療法、心理療法など、基本的にうつ病と同じ治療を行います。バーンアウトとうつ病は、関連性が高く、バーンアウトとうつ病を併発したり、バーンアウトの後からうつ病を発症する、またはうつ病の後からバーンアウトの症状を起こす場合などがあります。バーンアウトの場合の休養は、身体的というよりかは、情緒的に消耗しない環境を作ることが重要になります。バーンアウトは、疲れてしまっただけだと感じ、なかなか受診まで行きつかない場合もあると思いますが、抑うつ状態は長引いてしまうことがあるため、早めに受診し相談することが重要です。

薬物療法

バーンアウト(燃え尽き症候群)の薬物療法では、主に抗うつ薬を用います。抗うつ薬は、脳に作用し、主にセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの「モノアミン」と呼ばれる精神の安定に関わる神経伝達物質を増やすことで、精神のバランスを取る薬です。その他に、不安感が強い場合や不安障害などを併発している場合は、抗不安薬を用いたり、眠れない場合は睡眠導入剤を用いるなど症状に応じた薬を処方します。バーンアウトは無力感を伴うつらい状態であり、バーンアウトが進行すると、前向きな考えや建設的な考えが困難になるため、まずは症状を対症的に抑え込み、休息を取りながら、やる気を取り戻していきましょう。
薬物療法は、効果が現れるまで時間がかかるため、気長に服用を続けていく必要があります。

心理療法(認知行動療法)

バーンアウト(燃え尽き症候群)の心理療法では、認知行動療法を行い、以下のような認知の偏りを解いていきます。

  • 自分は、この仕事をしていても何の役にも立てない
  • 自分が夜勤の時に限って問題が起こるのは、自分の管理が不十分だからだ
  • 今すぐに、職場から姿を消してしまったほうが世の中のためだ
  • クライアントから褒められることがないのは、この職場で自分だけだ
  • 仕事で失敗したら、人間としても失格だ
  • 生徒から信頼されないのは、自分にそれだけの能力がないからだ

このようなネガティブな捉え方の癖を、少しずつ修正していきます。

バーンアウト
(燃え尽き症候群)の予防

バーンアウト(燃え尽き症候群)の予防では、ずっと頑張り続けるのではなく、適度な休養を取ってストレスを溜め過ぎないことが重要です。休息も目標達成には必要なプロセスであることを意識しましょう。また、ストレス解消には、何よりも十分な睡眠が重要です。十分な睡眠は、身体と精神の両方の回復にとても重要です。睡眠が不足すると、うつ病などの精神疾患や不眠症の発症に繋がることがあります。